2年生授業

2年前期 短編アニメーション制作 【映像制作演習2】

2年2期のアニメーション演習は1期に引き続きリモートでおこないました。この授業は共通のテーマ『不条理』に基づいたオリジナル短編アニメーションを一人で制作すること。コロナ禍で世界が一変しようとしているこの現実が正に『不条理』ともいえるなか、どのような企画が出てくるのか、非常に楽しみな制作となりました。現代社会における不条理な事象にフォーカスしたもの、想像力(イマジネーション)の世界で自由に表現するものなど、18通りの企画があがりました。(以下の写真は企画プレゼンの様子です) 企画から仕上げまで7週間という短い期間でしたが、ユーモア溢れる作品が上がりました。 個々のベーシックスキルがついた充実した授業でした。

担当教員:岩井天志

 

水本寛也くんはわたしたちの中に無数に存在する潜在意識が現実世界に表出する瞬間を3つのオムニバスアニメで表現しました。
みぞこし さきさんはハナクソをモチーフにしたコミカルな1カットアニメーションの企画を立案しました。
佐藤杏奈さんは個性を大切にしようとしながら消されてしまう今の社会の不条理性をぬいぐるみの立体アニメーションで表現しました。
三浦暖稀さんは自殺を抑制したいという願いからユニークな企画を発想しました。細部まで書き込んだ絵コンテは見応えがあります。

阿部夏実さんは見て見ぬ振りをして人助けをしない希薄な日本人を自身の体験を元に企画立案しました。
木村和香さんは外見の美しさを求め続ける女性の欲望をテーマに企画立案しました。


4作品をpick upしました。作者のコメントとともにご覧ください。

『フミキリ』 47s / 三浦 暖稀 Haruki Miura

このアニメで特にこだわった点は、画面全体を暗めのパステルカラーでまとめて、「フミキリ 」の独特な世界観を引き立てられるようにしたことです。BGMを制作する際は、踏切の音をリズムの一つとして考えて音楽を成立させることに苦労しましたが、自分にとってとてもいい経験になりました。


『鼻から出たまこと』 50s / みぞこし さき Saki Mizokoshi

「不条理」というテーマについて模索している間に、パッと頭に浮かんできた単語が「ハナクソ」でした。鼻からハナクソ以外の何かが出てきたら「不条理」になるのではないかと思いつき、この作品に至りました。
普通ではあり得ないものが出てくる演出な分、鼻をほじる音にこだわりたかったのですが、とても難しかったです!今回は主に風船を使ってトライしました。
おっとりとした表情の女の子がダイナミックに鼻をほじる動きは、自分でも印象的に描けたのではないかと思っています。(この作品の核ともなる部分ですので、注目して観ていただけると嬉しいです!)


『サボテンパーティ』 50s / 藤澤 美里 Misato Fujisawa

テーマの「不条理」を、動くはずがないパンが人が見ていない所では生き生きとダンスをして楽しんでいる様子をコミカルに描きました。背景のセットやオーブンの中の使い込んだ感じが出るように細かい部分までこだわって作りました。少ししか映らない小道具もパン屋さんの世界観が出るように1つ1つ丁寧に作ったので背景の小道具にも注目してみてほしいです。主人公がオーブンの中に鉄板を入れるシーンの撮影は思うように進まず大変でしたが、お気に入りのシーンなので注目して見ていただけると嬉しいです。サボテンパンが食べられた後のラストまで楽しんでもらえる作品になるように制作しました。


『並行世界の不条理な朝食』 33s / 水本 寛也 Hiroya Mizumoto

並行世界や多次元宇宙という考え方を知っていますか?この次元にはたくさんのバージョンの宇宙が存在し、その分だけ現実が枝分かれして存在し、私たちはその中の一つの現実を今見ていると言った考え方です。つまり、その無数の宇宙の中には非現実的な現象が起こっているものがあってもおかしくはないと考え、この作品を作りました。
作品では3つのバージョンの世界をそれぞれ作りました。「枝分かれする現実」を表現するため、それぞれのシーンの前半は枝分かれする以前の全く同じものになっています。後半でいろいろな展開がありますのでお楽しみください。
アニメを制作していて苦労した点は効果音です。リモート授業のため大学で録音することができなかったため、家の中をあちこち探し回って使えそうな音を探しました。
また、私はアニメを始めて日が浅く、人物の動かし方もわからないことが多いので、実際に自分の動きを撮影し、その一部をアニメにトレースしました。なので、リアルな動きを再現できたと思います。