1年生授業

1年前期 撮影から編集までのベーシックスキルを身につける 【映像制作基礎演習】

映像制作基礎演習は1年生の初めての授業。映像を制作する上で必要な機材の扱い方と基本テクニックを習得します。デジタルカメラの撮影方法、絞りとシャッタースピードの関係、被写界深度、構図について、照明基礎、録音基礎、プレミアプロでの編集基礎など、撮影から書き出しまでの一連の流れを短期間で集中的に学びます。コロナ禍で完全リモートでの授業でしたが、身につけたスキルを活かして1人1分の動画作品、課題名「私の・・・」を完成させました。「・・・」の部分は空白の部分となっており、各自が自由に考えます。空白の部分があることで発想力が上がり、個性的なストーリーとなりました。

担当教員:屋代敏博

 


5作品をpick upしました。作者のコメントとともにご覧ください。

『私と雨の庭』 60s / 長岡 瑠菜 Runa Nagaoka

【作品について】
雨の日の美しさを表した作品です。雨が降ると「外に出てみようかな」と思う心情と、自分の目に雨の世界はどう写っているのか自身に問いかけながら作りました。普段当たり前に目に入る景色が雨粒によってより美しく見える様子を表現しました。

【意識した場面について】
雨の「しずく」にクローズアップし、光の反射による水滴のキラキラしている様を捉え用途意識した。また、走るカットを入れることで幼い頃の雨に対る喜びや無邪気さなども込めようと思った。

【意識した場面について】
雨の「しずく」にクローズアップし、光の反射による水滴のキラキラしている様を捉え用途意識した。また、走るカットを入れることで幼い頃の雨に対る喜びや無邪気さなども込めようと思った。


『私と爆弾』 57s / 吉田 美菜 Mina Yoshida

【作品について】
爆弾は人間が生み出したスイッチを押せば生物を殺傷、破壊するもの。きっと私たちの人間も同じなかもしれない。

【意識した場面について】
今週に北原先生から「音は個性」「音は映像の選択肢を広げる」とのアドバイスを受けて、音に工夫を入れました。最初のカットと最後のカットはセミの強い音を入れて真ん中のつなげたカットにはボソボソと弱い音で喋る私の声で挟みました。強→弱→強→弱としました。最初のカットのセミの音は夏の昼間に鳴いてるミンミンゼミの声で、最後のカットは夕方に鳴いてるヒグラシの声を入れました。セミの音で夏を表現しました。セミの種類を変えることで時間帯も表現しています。

【こだわったカット】
顔に大量の色紙を貼り付けたカットにこだわりました。はじめて作る映像作品だから大胆なことをしたいと前から考えていました。
「顔に色紙を貼る女子大生はまだこの世にいないまたかな?」と新しいことにもチャレンジしました。顔に折り紙のシーンは2カット使い、振り向いてくる様子を作りました。また、ラストの洗濯物の中にタイトルが紛れ込むシーンにもこだわりました。タイトルは編集して入れるのもいいけど、直筆にしたいなと考えました。祖母の家の物干しをみて、タイトルが書かれた半紙を洗濯物にみたてるカットを入れたら作品のラストを飾れそうだとアイディアを膨らませました。ぜひ最後までご覧ください。


『私の「いつか」』 60s / 高畑 優衣 Yui Takahata

【作品について】
この作品は、未だに学校での授業を受けられない不満と外へ出られない不自由さを表現した作品です。この映像を撮影した当時は、雨の日が続いた上、新型コロナウイルスの影響もあり、出掛けることができない日が多くありました。そのような私の憂鬱な表現も兼ねて、逆にこの作品は今しか作れないのではないかと思い、この映像を作りました。

【意識した場面について】
私の理想、またこうなるはずだった大学生活を映像で表現した後に、今の部屋に引きこもってばかりの現実の切り替えを意識しました。1分という短い時間ですが、理想と現実を対比させて作れていると思います。

【こだわったカット】
青空を映した後に現実の生活を映したのですが、そこで現実に引き戻される感じをよりわかりやすく表現するために、その青空のカットのところで、映像とオーディオにノイズが入ったように見せるところにこだわりました。


『私の世界に住む君』 50s / 大場 史織 Shiori Oba

【作品について】
夢の中に出てくる「君」と自分は友達なのか、どんな関係性なのかも分からないけれど何度も夢の中で出会うことから次第に気になりまた会えるかな、といった期待と夢の中という少しぼんやりした雰囲気を映像にしました。

【意識した場面について】
全体的に似たような絵が続く中に、ジャンプの場面を入れ、そこだけ音も追加しアクセントにしたところです。また、少女が歩いている場面と最後の振り向きの場面を同じカットを最初と最後に入れることで作品全体のつながりを意識しました。

【こだわったカット】
作品に出てくる「君」という存在をはっきりとしたものにしたくなかったので顔が映るカットでは鼻から上は映さないように撮影、編集したところです。


『私の少女』 60s / 山崎 鈴花 Rinka Yamazaki

【作品について】
「ケーキといえばショートケーキという、共通認識が皆さんの頭の中にある」と、先生から教わった。いわばショートケーキは皆がいう「普通」の象徴であって、でも私は常にそれに馴染めない。そんな自分が幼くも感じ、同時に好きでもある。複雑な惑いを映像で表した。

【意識した場面について】
足で電気を点けるところ。魔法みたいに見えるよう意識した。

【こだわったカット】
洗面器の中のアヒルを映しているカット。背後シャワーを流し込んでぷかぷかさせた。