2024年度卒業制作展,  exhibition

「屋代ゼミ」作品紹介

はじめまして。
映像学科12期生卒業制作展示広報班です。
今回の卒業制作展示会のタイトルは「凸」。
コロナ禍で始まる、いわば凹みのスタートでしたが、それをただ平坦に埋め戻すだけでなく、さらに突出、傑出した、新しい映像学科の展示の在り方を目指すという想いを込めました。
その集大成となる卒業制作を、直接観ていただき、顔を見てお話しできることを楽しみに、ご来場をお待ちしております。
そしてこのブログでは、展示されている各作品の紹介や、展示の経過報告などを行なっていきます。

 第一回となる今回は、「屋代ゼミ」の作品紹介です。

上林龍太 
「Ambivalent」 (写真)

生活している中で「やりたいこと」と「やらなければならないこと」の2つの命題に葛藤することが多々ある。この葛藤を『アンビバレント』と呼ぶ。これは、相反する感情や考え方を同時に心に抱いている状態であり、日常生活の中での様々な場面にて起こる感情である。アンビバレントを研究し向き合うとともに、写真表現を用い伝えていく。

佐藤麻衣
「群青を慕う」 (インスタレーション)

とあるアンケートによると、昔に戻りたいと答えた人は86.5%、戻りたいと思う年齢の平均は16.6歳だった。この結果から、10代は大人よりも日常景色が鮮やかに映り、期待や幸福感などが満ちて別世界のように感じられる為、多くの人が戻りたいと思うのではないかと考えた。今回は、写真とコラージュでその時代の心情を表現し、作品に落とし込んだ。 

吉澤尚輝
「未来タクシー」 (プロジェクト)

タクシー業界の抱える問題が解決した未来を、映像とパネルを用い提示し、問題の解決案を示す企画です。2025年に実用化される自動運転技術と対話型インターフェースを組み合わせることで、運転、接客、支払いを自動化し、コストカットにより利用しゃすくなった2027年に存在しているであろう架空のタクシーを可視化しています。

猪飼虎之介
「兎/梟」 (アニメーション)

「世界観」と「設定」の二つを軸にアニメーションを描き、アンニュイな心象風景の映像化を目指し制作しました。鑑賞後にもう一度、様々な角度から思考して観ると2割増しで楽しめるかと思います。動物の名を冠した作品群として、卒業後も制作予定です。

鈴木裕貴
「具象性」 (写真)

自分にとって生活の一部だったものと、世間にとっての歴史、文化的な建築物という二つの視点の違いと、写真というメディアを通して一致する「記録し残す」という部分を用いて存在意義を表現、また、建築物だけでなく、人生の中で消えゆくものが増えていく未来において、自分がそれらを生活の一部だったものとして残す際の指針になる作品にした。


東北芸術工科大学 卒業/修了研究・制作展
開催日:2024年2月7日(水)〜12日(月・祝)
開催時間:10:00〜17:00 (水木金は20:00まで)